アート・スピーゲルマン『マウス』

  • 2008/10/27(月) 22:30:04

「アウシュヴィッツを生きのびた父親の物語」。漫画家アート・スピーゲルマンが父親にインタビューした内容を漫画化したものだ。

 ユダヤ人はネズミ、ナチスはネコ、ポーランド人はブタとして描かれている。キャラクター自体は可愛らしいものの、描線は太く、非常に陰影の強調された絵柄であるため、なかなか重厚な印象を受ける。

 ネズミの顔は非常にシンプルに描かれている。眼は大抵黒丸のみで表され、ほとんどの場合眉の角度だけで感情表現がなされている。そのため、悲惨な記憶を語る父親の様子も実に淡々としたものに見えてくる。

 この巻では、父と母がアウシュヴィッツに収容されるまでのことが語られている。第二巻を早く読まなければ、と思った。

(晶文社)

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